常設展
常設展では、志賀直哉や彼と共に近代文学を担った白樺派の作家たちがどのように城崎の町や人と関わったのかを本や書簡を通じて紹介します。また、 富岡鉄斎の『中孝之図』や桂小五郎の書など、城崎ゆかりの文人たちにまつわる所蔵作品も多数展示しています。
個人
500円
団体(20人以上)
400円
個人
300円
団体(20人以上)
200円
無料
障がい者手帳の提示でご本人の入館料が半額になります。
小説家 志賀直哉が湯治のため城崎温泉を初めて訪れたのが1913年。滞在中の出来事を書いた『城の崎にて』(1917年発刊)は、志賀作品を代表する短編として今なお多くの人に読み継がれています。また、白樺派を中心に多くの文人墨客が訪れたことから、いつしか城崎温泉は「歴史と文学といで湯の街」として知られるようになりました。
城崎温泉街の真ん中に建ち、城崎温泉ゆかりの作家に関する展示を行う豊岡市立城崎文芸館は1996年に開館しました。オープンから20周年を迎えた2016年秋には展示内容を大幅にリニューアル。城崎を訪ねる旅人や地元の方に、より深く愉しく文学に親しんでもらえる施設へと生まれ変わりました。
常設展では、志賀直哉や彼と共に近代文学を担った白樺派の作家たちがどのように城崎の町や人と関わったのかを本や書簡を通じて紹介します。また、 富岡鉄斎の『中孝之図』や桂小五郎の書など、城崎ゆかりの文人たちにまつわる所蔵作品も多数展示しています。
城崎文芸館では企画展を開催しています。これは過去の書き手たちを紹介するだけでなく、城崎と本に関する現在進行形を知ってもらう試みです。
第1回目の企画展では、城崎の出版NPO「本と温泉」にて『城崎裁判』を書き下ろした小説家 万城目学さんを紹介する「万城目学と城崎温泉」展を開催。城崎における万城目さんの足取りをたどりながら、作家としての来歴も振り返りました。
2017年9月からは第2回企画展として、『城崎へかえる』を出版した湊かなえさんと城崎の関わり、人気作家の素顔を紹介しました。
第3回目の企画展は「文学と演劇と城崎温泉」と題し、城崎国際アートセンターにて滞在制作された「青年団」の舞台『日本文学盛衰史』を通して、文学とは、演劇とは何かを考えました。
第4回企画展は「『本と温泉』のつくり方。」。城崎温泉発のブックレーベル「本と温泉」のこれまでを振りかえり、城崎温泉でしか買えない本づくりの裏側を紹介しました。
1400年前のコウノトリ伝説を始め、湯治の湯として歴史を積み重ねてきた城崎温泉。入浴券の変遷や北但大震災からの復興など、様々な資料を通してその歩みを紹介します。《入場無料》
1階には、「SHOP & SALON KINOBUN」を併設。城崎ゆかりの書き手にまつわる本やオリジナルの商品を販売。また、館内や文芸館前足湯でゆっくりお過ごしください
城崎文芸館の入り口横には、手・足湯をご用意。開館中、どなたでも自由にお楽しみいただけます。
「本と温泉」は2013年の志賀直哉来湯100年を機に、次なる100年の温泉地文学を送り出すべく、城崎温泉旅館経営研究会が立ち上げた出版レーベルです。
志賀直哉をはじめさまざまな小説家や詩人、歌人、芸術家が訪れた文芸の温泉地として、これからの100年読まれ続ける新しい本づくり。
今回の企画展では「本と温泉」のこれまでを振りかえり城崎温泉でしか買えない本づくりの裏側を紹介します。温泉につかっているような気持ちでゆったりとご覧ください。
志賀直哉の来湯から100年という節目の年に誕生した「本と温泉」。様々な出会いが生み出した奇跡のような、その成り立ちを振返ります。
言葉を選べば「わたしの城崎文学」が完成します。かつての文豪たちのように、あなたも城崎に作品を残してみませんか?
「本と温泉」の大きな特長は、自由な発想に基づく個性的な本づくり。型にはまらない本づくりのウラ話や、その過程をご紹介します。
どうやら遠くから買いにきてくれているらしい……。そんな噂を実証すべく「本と温泉」を求めてどこから人が来ているのか大調査!
「ご当地文学」とは日本各地にあるその地で生まれた文学のこと。各地の文学館スタッフさんたちに、おススメを推薦してもらいました。
展示室に温泉が出現!?「温泉地で生まれた文学を温泉に浸かって(いる気分で)読む」。そんな極上の読書体験をお愉しみください。
2018年、城崎国際アートセンターにて滞在制作される「青年団」の舞台『日本文学盛衰史』。
明治時代、近代文学の創始者たちが「いったい、何を、どう書けばよいのだ?」と苦悩する姿を100年後の日本へ甦らせた高橋源一郎氏による奇想天外な物語。この小説を「青年団」主宰の平田オリザ氏がどのように演劇へと舞台化・立体化させていくのかを、城崎文芸館らしくご紹介しようという試みです。
『日本文学盛衰史』を通して文学とは何か、演劇とは何か? そして、演劇とはどうできあがっていくのか? をやわらかく伝えます。
通称 KIAC(キアック)。城崎温泉の温泉街に、2014年に開館した舞台芸術を中心とした滞在型の創作施設、いわゆるアーティスト・イン・レジデンスの拠点。年に1回の公募によって選ばれたアーティストやカンパニーが滞在し、年間を通してアーティスト・イン・レジデンスのプログラムを実施。また、アートを通じてこれまでと少し違った世界のみかたを発見できる環境づくりを目指し、ワークショップや試演会、アーティスト・トークなどをコーディネートしている。芸術監督は平田オリザ氏。
1951年広島県生まれ。小説家、文学者、文芸評論家。明治学院大学教授。1981年デビュー作、『さようなら、ギャングたち』で第4回群像新人長編小説賞優秀作受賞。1988年『優雅で感傷的な日本野球』で第1回三島由紀夫賞受賞。2002年『日本文学盛衰史』で第13回伊藤整文学賞受賞。2012年『さよならクリストファー・ロビン』により第48回谷崎潤一郎賞を受賞。著書に『「悪」と戦う』、『恋する原発』、『ぼくらの民主主義なんだぜ』他多数。
1962年東京都生まれ。劇作家、演出家。劇団「青年団」主宰。こまばアゴラ劇場芸術総監督、城崎国際アートセンター芸術監督。大阪大学COデザインセンター特任教授、東京芸術大学COI研究推進機構特任教授、四国学院大学客員教授・学長特別補佐。1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。2002年『上野動物園再々々襲撃』(脚本・構成・演出)で第9回読売演劇大賞優秀作品賞受賞の他、様々な賞を受賞。本人作の戯曲はフランスを中心に世界各国語に翻訳・出版されている。
小説とは何か、演劇とは何かをそれぞれの作り手に質問します。文学がどのように演劇へと立体化するのか。『日本文学盛衰史』を通してみてみましょう。
大きな鏡の前で、「オリザさんからのお題」を演技で表現してみましょう。鏡を通して、今まで知らなかった表情の自分と出会えるかもしれません。
2018年は「青年団」が誕生して35周年の節目の年。これまでの公演とともに、旗揚げから現在までの歴史をふり返ります。貴重な台本などの展示も。
豊岡市では既に学校での演劇の授業や講演でおなじみの平田オリザ氏を、関わりの深い人たちが紹介します。そして平田氏に密着した映画「演劇1」も特別上映。
「青年団」も過去に舞台化した文学作品『銀河鉄道の夜』。本展ではライゾマティクスとCALFによる映像インスタレーションにより、文学の世界を立体化します。
ベストセラー作家・湊かなえが、城崎温泉限定販売の出版レーベル「本と温泉」にて『城崎へかえる』を上梓してから約1年。「ここでしか読めない」書き下ろし小説を目当てに多くの人が城崎温泉を訪れ、順調に版を重ねています。
今回の企画展では湊かなえの作家生活10年の歩みと城崎温泉との関わり、そして活動拠点の淡路島で取材した作家の素顔をご紹介します。見終わった後、いい気分になる湊ワールド、ぜひ体感してください。
1973年、広島県因島生まれ、淡路島在住。武庫川女子大卒業後、アパレルメーカーを経て青年海外協力隊として2年間トンガに滞在。帰国後、淡路島の高校で家庭科の非常勤講師となる。2007年「聖職者」で小説家デビューし、09年「告白」で本屋大賞を受賞。12年ぼ「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞(短編部門)受賞。16年「ユートピア」で山本周五郎賞を受賞。
2007年、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞しデビューしてから今年でちょうど10年。数々のヒット作品を振り返ります。
結婚・出産を経て作家デビューした湊かなえ。複数の連載を持ちつつ作家業と主婦業を両立させる仕事術や、人気作家の1日の過ごし方も紹介。
作家生活10周年を記念して行う47都道府県サイン会ツアーの足取りを追いかけます。湊かなえの「地方」への愛とこだわりを感じてください。
城崎温泉限定販売の「本と温泉」、シリーズ第3弾として生み出された『城の崎へかえる』。前代未聞のカニ装丁が誕生した秘密を初公開!
湊かなえに100の質問を投げかけました。直筆の回答には、意外な素顔もチラリ!?一緒に100問100答しながら自分との共通点を探してみても。
2016年のリニューアルオープン記念イベントとして行われた「城崎対談」。万城目学と湊かなえ、二人の人気作家の対談の様子をご覧ください。
「一年間頑張ったご褒美は、城崎温泉で食べるカニ!」と公言する湊かなえ。毎年、年末頃に訪れる城崎温泉旅でお気に入りの場所を紹介します。
平凡な日常生活の中にファンタジー要素を織り込み、独自の世界を構築する小説家、万城目学の本邦初となる企画展を、1996年の開館から20周年を迎え、リニューアル・オープンを果たした城崎文芸館で開催いたします。
2006年に出版された『鴨川ホルモー』でのデビュー以来、万城目学は大阪・京都・奈良・滋賀と、関西の地場を巧みに小説に取り込んできました。そして2014年、実際に城崎に滞在し、ここ城崎温泉を舞台とする『城崎裁判』を書き下ろしました。本企画展では、万城目学の作家としての来歴を振り返りつつ、1つの作品世界を構築するまでの創作の道のりをたどっていきます。
小説家。1976年大阪府生まれ。2006年に『鴨川ホルモー』でデビュー。代表作に『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『とっぴんぱらりの風太郎』『城崎裁判』『バベル九朔』
デビュー作の『鴨川ホルモー』で京都を書いてから、どのように関西圏を巡り城崎へと至ったのか。万城目学の作家としての来歴を振り返りつつ、作品同士が持つ密かな繋がりも紹介します。
『城崎裁判』は、小説家が「城の崎にて」の作中で投石によってイモリを死なせた罪と、創作の源泉を巡る温泉奇譚。主人公が歩いた道のりを再現した地図や、作中から抜き出した言葉を立体化し展示します。
2013年の冬と2014年の初夏、2回に渡って城崎温泉に足を運んだ万城目学。そこで訪れた店やゆかりの場所を、彼自身が撮った写真と一緒に振り返っていきます。
創作に欠かせない黒い画面の執筆ソフトから、愛しのアーセナルグッズまで。万城目学の仕事現場を本邦初公開。彼の作品を支える「小道具」を紹介します。